あまり知られていない?!勤労感謝の日の真実

去る11月23日は勤労感謝の日でしたね。
勤労感謝とはどのような意味が含まれているのでしょうか。 確か勤労は国民の義務だったような?

遠いむかし、中学校で習ったはずでしたが自信のない私。

調べてみましたのでまとめて覚え書きです。


勤労を感謝するとはどういうことか

勤労感謝の日は1948年 昭和23年に制定された国民の祝日ですが、祝日法による意味としては、

”国民が勤労を尊び、生産を祝い、互いに感謝し合う日”

とあります。 日本が太平洋戦争で敗北し、終戦を迎えたのが1945年8月15日ですから、その三年後ですね。

それまでの戦争によって国民は皆、貧しい暮らしを強いられてきて、その挙げ句の敗戦です。日本の復興の早さはものすごい勢いだったと聞きますから、そうとうの一致団結による労働力があったのでしょう。 想像ですが、敗戦の悔しさと落ち込みと同時に、普通に働ける喜びと、感謝の念が国民全体にあったのではないかと思います。

故に、”国民が勤労を尊び”という表現に異議を唱えたり、違和感を覚える人も少なかったのでしょう。

今は終戦から72年経っています。勤労を取り巻く環境はどうでしょうか。戦後からバブル期にかけての安定した雇用は崩壊していますし、働き方そのものが過去に比べ、多様に変化しています。

ブラック企業やパワハラ、セクハラ、過労による自殺等、労働問題は後を絶ちませんし、私の周りにも仕事の事で精神を疾患してしまっている人を何人も目にします。

そのような状況下での

”国民が勤労を尊び、生産を祝い、互いに感謝し合う日”

という趣旨は、どうも空虚に感じられてしまいます。

そもそもどの様な課程で11月23日が「勤労感謝の日」として制定されたのでしょうか。


勤労感謝の日はすり替えられた偽りの祝日!?

調べてみて初めて知りましたが、実は1948年に制定される以前では11月23日は、新嘗祭(にいなめさい)と呼ばれる宮中祭祀が行われる祭日でした。

新嘗祭は天皇が国民を代表して、神に五穀豊穣について感謝の祈りを捧げる、飛鳥時代から続けられている祭事でした。

農業国である日本人にとって、米をはじめ農作物がしっかり収穫できるかどうかは、命に関わる重大事です。その恵みに感謝することは宮中だけでなく国民全体で祝う、とても大事な収穫祭であったのです。

ではなぜそれが、「勤労感謝の日」に変わったのでしょう。

それには敗戦後、GHQポツダム宣言を執行するために占領政策を実施した際、もともとあった神道の象徴である天皇、皇室と一般国民との結びつきを切り離す必要がありました。

日本人の精神的支柱を破壊し、それまで団結していた日本を弱体化させるためです。

新嘗祭はまさにその標的となり、当時GHQのなかでも力を持っていたアメリカ軍とアメリカ民間人の間で考案されたのが、彼らの国の「感謝祭」であったthanks giving dayと「労働者の日」という意味のlabor dayを合わせたlabor thanks giving dayであり、つまり訳して「勤労感謝の日」とされたのが大筋の様です。

ですからこの名前には特別大事な意味はなく、彼らからすれば、新嘗祭を無くせば何でも良かったのではないかと想像できます。


GHQ:総司令部General HeadQuarters)の頭文字。意味としては連合国軍最高司令官総司令部のことで日本での通称。アメリカ軍人、及び民間人、イギリス軍人、オーストラリア軍人で構成され、ポツダム宣言を執行するために日本で占領政策を実施した連合国軍機関。

ポツダム宣言日本への降伏要求の最終宣言。「日本政府が直ちに日本国軍隊の無条件降伏を宣言し、それを保障することを要求する。そうしなければ、日本は壊滅するのみ」といった内容で当時の大日本帝国に対しての13条からなる宣言。 ドイツ、ベルリン郊外にあるポツダムに1945年(昭和20年)7月17日からアメリカ合衆国大統領(ハリー・トルーマン)、イギリス首相(ウィンストン・チャーチル)、ソ連大統領(ヨシフ・スターリン)が集い、同月26日に宣言を発表。表面上アメリカ、イギリス、中華民国の3ヶ国の共同声明として発表された。


結果、日本の収穫祭はハロウィンじゃなく新嘗祭!!!11月23日は我が家でもお祝いしよう!!!

ここまで分かってくるとようやく、

「勤労感謝の日」の正体がつかめた気がしてきます。

ある意味、敗戦国の宿命なのかもしれませんが、長~いこの国の歴史的文化、伝統といったものがとかく粗末に軽視されがちですが、その原因ってひょっとして教育にあるのではないでしょうか?

だって、こういう事って学校で習った覚えがないですし(私が忘れてるだけかな)。

歴史って視点によって結構違って見えることかもしれませんが、それも含めて、今、グローバル化して行く一方の世の中だからこそ、私たち日本人は日本の歴史についてよく学ぶ必要があるように感じました。

我が子には、ハロウィンもいいけど、新嘗祭ってのもあるんだよ。毎日美味しいお米が食べられるってとても幸せなんだよ!って感じで、一緒に学んでいけたらなと思います。

そうそう、冒頭でちょっと触れましたが、「勤労」といえば

国民の三大義務の一つですね。国民の三大義務に関しては次回の記事でまとめてみます。

では、最後まで読んで頂きありがとうございました。

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