情報がありすぎて混乱を誘う食品添加物ですが、私は自分なりに自分で調べた「とりあえず避けておきたい食品添加物リスト」をつくってみましたが、今回は「異性化糖」についてです。
白砂糖より怖い異性化糖の恐怖
白砂糖が体に良くないことは私達一般消費者の中ではよく知られた事かも知れません。とくに1952年に三ツ矢サイダー、1959年にバヤリースオレンジ、1961年にコカコーラといった飲料が日本で本格的製造販売されたことにより、一気に白砂糖の害が凄まじくなったといわれています。
カルピスを代表とする乳酸飲料や炭酸飲料に含まれる砂糖類は口中を酸性に傾き、その結果、歯が溶け出し虫歯になるリスクが高まるのだそうですし、白砂糖によるリスクはざっと挙げてみても次のようなものがあり、こんなものを習慣的に摂取していれば健康を損なうのは時間の問題とも思えます。
- 花粉症やアレルギーの原因
- カルシウムが奪われ骨がもろくなる
- がん細胞の増殖
- 免疫力が低下し、風邪を引きやすくなる。
- 実年齢以上に老化が進む
ところが、私達の身の回りにはこの白砂糖を多く含む加工食品が、どれだけ溢れかえっていることか!!
スーパーで食品を買うとき、原材料欄を見る度にもう本当に、うんざりしてしまいます。
そんな白砂糖ですが、実はその白砂糖よりもさらに上をいく悪玉甘味料が存在することにお気づきでしょうか?
そうです、それが「異性化糖」というものです。
異性化糖とはどんなもの?
異性化糖は一言に言えば「ブドウ糖と果糖を主成分とする液状の糖」ということです。
で、それの何がいけないの?ってなりますね。
まず「異性化」という単語ですが、これは「分子式が同じでも性質を全く変化させること」をいうのだそうです。
つまり性質を変化させている糖。この場合はブドウ糖の一部を果糖に転換(異性化)したものが「異性化糖」になります。
原材料はトウモロコシ、ジャガイモ、サツマイモのデンプンからできていますので、これだけ見ると天然由来で全く悪い気はしませんね。
でも、侮れないのが異性化糖です。
体に悪いとされる白砂糖でさえ体内に入るとブドウ糖と果糖に分かれてから吸収が起きます。これは砂糖はもともとブドウ糖と果糖が一個づつ結合しているからです。
ところが全く性質が違う異性化糖の場合、最初からブドウ糖と果糖が分離しているため、体内に入ると即時に吸収されるそうです。
即吸収ですから、当然血糖値は急上昇しますね。
血糖値は急上昇すればするほどさまざまな病気に行き着きます。
※その危険についてはこちらの記事「眠気の理由はこれかもしれない。」にも書きました。
現在糖尿病と診断される人の95%は生活習慣と大きく関係のある「二型糖尿病」ということですので、過食、運動不足や飲酒、喫煙もさることながら、この異性化糖の入った飲料をゴクゴクと飲み干す意味をここでよく考えた方が良いのではないでしょうか。
怖いのは、異性化糖は低温下で甘味度を増す性質があるため、アイスクリームや清涼飲料水に使うのに適している上、安価なため、商業的には持ってこいの甘味料と言えるところです。
何度も言いますが、業者は私達消費者の健康のことなど考えてはいないと思います。 自分でコントロールする必要があるのです。
異性化糖の本当の怖さ
血糖値の面だけでも怖いところですが、人間の体内では過剰な血糖によって糖とタンパク質が反応して生成されるAGEsといわれる物質があります。
この物質は強力な活性酸素(フリーラジカル)を発生させ、その量はおよそ砂糖の20~30倍にもなるようです。
活性酸素と言えば癌や生活習慣病、老化等、さまざまな病気の原因であるといわれている物質ですから、もはやここまで知ってまだ大量摂取する気にはなりませんよね。
おそらくこういったことは消費者全体にはよく知られていない、というか注視する人が少ないが故に相変わらず、食品業界で使われ続けているのでしょう。
知られていない事の1つとしてまだあります。
実は異性化糖の原料のほとんどはアメリカから輸入されたトウモロコシでその多くは遺伝子組み換えによるものです。
私達の国は今や農家が激減していますが、この先、TPPの影響でアメリカや海外からの輸入に頼ることになればさらに私達の体は蝕まれていくことになるでしょう。
そうならないためにも私達は自分で食べるものをしっかり選んでいかなければいけない時代です。
特に加工食品は買わないのが一番ですが、どうしてもの場合はよく原材料や添加物をチェックしていきましょう。
異性化糖の見方
では実際に異性化糖が使われている商品の原材料表示にはどのように書かれているのでしょう。主に次の表示に要注意です。
- ブドウ糖果糖液糖(果糖含有率50%未満)
- 果糖ブドウ糖液糖(果糖含有率50%~89%)
- 高果糖液糖(果糖含有率90%以上)
何が多く使われているかという順番で書かれています。
これらの他にも例えばコカコーラやペプシなどには「果糖ブドウ糖液糖」と「砂糖」の混合甘味料(砂糖混合異性化液糖)が使われていたりもします。
できる限りこれらの表示のあるものはさけて、砂糖類なら黒砂糖、キビ糖、甜菜糖などを選びましょう。
まとめ
最後にブドウ糖と果糖の違いを確かめておきましょう。
ブドウ糖は私達に必要なエネルギー源で特に脳にとっては唯一のエネルギ-になるのだそうです。私達の先祖は主に米や穀類からこのブドウ糖を必要なだけ摂取していたことでしょう。
果糖は比較的甘味が強く、木になる果実、蜂蜜、メロンなどに多く含まれています。甘みが強い果糖ですが、本来、体内でブドウ糖に変換される割合は非常に少ないので血糖値はあまり上がらないとされています。
異性化糖は人工的に全く性質を変えられた糖です。某大手飲料メーカーは「白砂糖と同程度」などと説明していますが、性質は同じではありません。
是非とも今後は原材料と添加物に目を通し、購入するべきかどうかよく考えて欲しいと思います。
オススメドキュメンタリー映画
⇒あまくない砂糖の話(吹替版)