自転車はどこを走れば良いの?ルールをざっと確認しときましょう!!

こんにちは。soraoです。

私は数年前から、時々ですが通勤に自転車を使うようになりました。

勤務先まで8㎞。ちょっと運動するには丁度良いかな。と思い始めたのですが、まともに自転車に乗るのは学生の時以来の事でした。

久しぶりに乗ってみると、いつも車やバイクの時と違い、同じ道でも新鮮な気分になるものです。

で、新鮮な気分はいいのですが、同時に普段自転車に乗っていない時には気にならない事が気になってくるわけです。

普段から自転車に乗られる方なら皆、考えたことがあるはずですが、

「この場合、自転車はどこ走れば良いの?」て場面、ありませんか?

そこで今回は自転車に知られているようで実はよく知られていない自転車ルール。

これは自転車に乗る人のみならず、乗らないけど車、バイクを運転する人は今一度、覚えておいた方が良さそうなルールについて、まとめてみました。

 普通自転車とはいかに?

自転車にのるために免許が要らない事は誰もが知るところではありますが、しかしながら自転車にも守らなくてはいけないルールというのが道路交通法(以下、道交法)で定められています。たしかに自動車免許を取得した際に学んだのを私も覚えています。

が、人は忘れる生き物。自動車免許取得から年月が経っている方は詳しいことは忘れてますよね?(私だけではないはず!)

ここでおさらいしておきましょう。

では自転車とはどのような乗り物をいうのでしょうか。

道交法では「普通自転車」の定義があります。

「ペダル又はハンド・クランクを用い、かつ、人の力により運転する二輪以上の車(レールにより運転する車を除く。)であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車(乳母車、三輪車など)以外のもの(人の力を補うため原動機を用いるものであつて、内閣府令で定める基準に該当するものを含む。)をいう」(第2条第1項第11号の2)と定義されさらに、

  1. 「長さ190㎝、幅60㎝以内」であること
  2. 側車が無いこと
  3. 幼児用座席を除く運転者席以外の乗車装置を備えないこと
  4. ブレーキが走行中容易に操作できる位置にあること
  5. 歩行者に危害を及ぼす恐れがある鋭利な突起部がないこと

これらが満たされていれば「普通自転車」とみなされます。

なんだか解りずらいかも知れませんが要するに、私達が通常、自転車と聞いてイメージする普通の自転車は(ママチャリであろうが、ロードバイクであろうが)だいたいが「普通自転車」となるわけです。

軽車両である普通自転車は基本的に車道左端を通らなければならない

道交法17条、18条では「軽車両」について言及されていますが基本的に

軽車両にあつては道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならない。

とあります。

そして、軽車両とは何かと言えば真っ先に上がるのが自転車です。それ以外には

  • 荷車(手押しの台車・大八車・リヤカー)
  • 人力車
  • そり
  • 牛および馬(人が引いたり、騎乗しているもの)
  • 祭りの山車
  • 牛車、馬車
  • トレーラー(自動車等から切り離されている状態)

これらが、「軽車両」にあたります。

ですから、自転車は皆、基本的に「道路の左側端に寄つて、それぞれ当該道路を通行しなければならない」のです。

特例による普通自転車が歩道を通っても良い3つの例外

基本的に「自転車は車道の左端を走らなければならない」ことは分かりました。

しかし道交法を理解する上でのポイント、というか混乱の原因となっているのが「普通自転車」に対しての特例が存在することです。

普通自転車だけの特例

  1. 「自転車通行可」の標識がある場合
  2. 運転する者が、13歳未満の児童・幼児、または70歳以上の高齢者、また車道を通るに適さない障害などを有する場合
  3. 車道を通るのが特に危険であり、歩道を通る事がやむを得ない場合

軽車両である自転車は「車道の左端を」と言っておきながらこの特例により、事実上無法状態になっているのがこの国の自転車事情といえるのではないでしょうか。

特に3番目の「車道を通るのが特に危険~」かどうかは個人の判断に委ねられているのですから、これでは原則「車道左側端」であるはずの自転車(とくにママチャリに乗る人)が堂々と縦横無尽に歩道を走る風景が無くなることはなさそうですね。

しかし、

いづれにせよこれらの特例にあてはまる場合でも、原則である「車道の左側端」を走ってはいけないわけではない

のでマナーの分かっている健全たる自転車乗りはしっかり車道を走っているはずです。

一方では残念な事にそんな自転車乗りに対して邪魔者扱いをするドライバーも結構いるのが現状ではないでしょうか。

私も実際に道路上で言い争っているのを見かけたこともありますが、これは明らかに自動車のドライバーの認識に落ち度があると思います。

そもそも車道は「車道」であり、決して「自動車専用道」ではないのですから自転車に乗る人は堂々と車道の左端を走れば良いかと思います。

一説では「自転車と自動車の衝突事故の発生率は自転車が歩道を走っていた場合の方が6.7倍も多いというデータもあるそうです。

歩道を通行すれば歩行者に対して危ないだけでは無く交差点に差しかかったとき、交差する道路からでてくるクルマや自転車との距離が近くなるのでいざと言うときに対処しきれないのが原因ではないでしょうか。

よく車道を走るのは怖いから歩道を走ると言う人もいますが、実は歩道を通る方が危険リスクは高い事をデータが証明しています。

どうしても自転車で歩道を通る時には

ここまで「自転車はとにかく車道左側の端を」という話をしましたが、そうは言っても実際にどうしても歩道を通らなければならない時もあるのが現状でしょう。

道交法ではやむを得ず歩道を通る場合の条件がつけられています。

条件1 徐行

もっとも強調すべきは

自転車は歩道を走ってもいいのではなく、あくまでも徐行するなら通っても良い、という

ですから、例えばこちらの「歩行者及び自転車専用」の標識。

この標識の下によく『歩行者優先』と加えて表示されている場合もありますが、それがなくても歩行者優先は当たり前であり、歩行者がいようがいまいが自転車が歩道を通るなら、徐行しなければならないのが道交法の定めるルールです。

そして警察庁ではこの徐行のスピードを「時速7.5㎞程度」としています。これがいつでもすぐに止まれるスピードと言うことです。

いかがでしょうか?このスピードでは自転車に乗るメリットなどありませんね。例外で歩道を通行したとしても、徐行しかできない上、歩行者等に対して危害を加えてしまう可能性も高くなりますからメリットどころかデメリットの方が大きいのです。

ですから、上記の標識や『自転車通行可』の標識があった場合でも原則である車道の左端を走った方が自転車側にとっても都合が良いのです。

条件2 車道寄りを通る

道交法には徐行の他にも条件として「自転車は歩道を通るときには車道寄りを通行しなくてはならない」という規則があります。

あくまでも歩道は「歩く人の道」ですから歩行者を自動車が走る方へ近づかせる事は許されないということでしょうか。自転車が通るのなら歩道の車道寄りを通らなくてはいけないようです。

ここには矛盾があります。歩道は普通、一方通行ではないので両方向から自転車同士がすれ違うこともあるはずですが、両者が道路寄りを走っていたらぶつかりますね。徐行しているのだから互いに譲り合えば良い、ということでしょうか。非常に曖昧です。。

この辺からも、やはり歩道を通るメリットなどまったく感じられませんね。これなら歩く方がマシとなります。

路側帯はどうみるか

歩道の事はだいぶ分かりましたが路側帯はどのように見れば良いのでしょうか。

路側帯の定義はこのようになっています。

道交法第二条3の4

路側帯 歩行者の通行の用に供し、又は車道の効用を保つため、歩道の設けられていない道路又は道路の歩道の設けられていない側の路端寄りに設けられた帯状の道路の部分で、道路標示によつて区画されたものをいう。

歩道が無い道で、歩道の変わりに縁石などではなく白線で区切られた道の事ですね。

路側帯はほとんど歩道と同等に考えて良いのですが2013年の法改正により重要な変更がありました。

それは、「路側帯の逆走禁止」令といえるものです。

歩道では特例に限り、両方向どちらに通ってもよい自転車ですが路側帯では自動車と同じ方向にしか進めません

これを犯すと「3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金」と言うことになっています。(実際にどの程度取り締まりをしているか分かりませんが。)

そして路側帯には3種類あり、白線が

  1. 1本の実線のみの場合、
  2. 実線と破線の場合、
  3. 実線2本の場合

がありますが3番目の場合には完全に歩行者用の路側帯となり、自動車の駐停車も禁止で、自転車が通行することもできませんので注意が必要です。

最も危険な車道の右側通行(逆走)

これだけは本当に止めて欲しいところですが、残念な事に、こういう走り方をする人がどれだけ多いことか。

特に歩道がなく路側帯のみの道路、または歩道も路側帯もない細い道だと特に多い様に感じますが、どんな道路でも左側が原則なので、是非とも守って欲しいと思います。

少しの距離だからいいか、と思っているのか、はたまた全くルールを知らないだけなのか分かりませんが、ただでえ、自動車に邪魔者扱いされながらも健気にルールを守って走行しているとそこへ正面から自転車が突っ込んでくるのですから本当に迷惑な話です。

先にも少し触れましたが、右側を走ると言うことは交差点から入ってくる自動車などからみると突然飛び出してくる状態になりますから、事故となって当たり前といえます。誰にとってもいい話では無いはずですから、肝に銘じておきたいところです。

最後に

ところで、この自転車ルールの基本中の基本である「自転車は車道左側端を通行しなければならない」事実をどれだけの人が認識し、実践しているのでしょうか。

正直いいますと、私も学生時代などは自転車通学してましたが、その当時は滅茶苦茶な走り方をしていたなあ、と恥ずかしながら思います。

今回、改めて調べてみて、警察にもこの周知に、もう少し力を入れて欲しいなと思いました。

では、最後まで読んで頂きありがとうございました。

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